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爪について

ぽん先生の足
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トップ画像:ぽん先生の足(@comatsu_cotoLi

文鳥の爪について、その構造の概要や長さを保つ仕組み、爪切りの必要性や出血時の注意点など、総合的に解説します。

爪は長さだけでなく、先端が丸まっていることもケガを予防するために重要ですので、よく観察してあげてください。

足がよく見える文鳥さんの様子

足の骨の周りをタンパク質であるケラチンが覆うことで爪が形成されています。

ケラチンは羽毛を構成する主要なタンパク質でもあります。

爪の根本には成長板と呼ばれる組織があり、そこから常に伸び続けています。

止まり木などでこすれることで爪は摩耗し、長さが一定に保たれるとともに先端が丸くなり、引っ掛かりにくくなっています。

若鳥は特に代謝が良いため、爪が伸びすぎになりやすい傾向があります。

爪には血管が通っているので、爪切りなどで血管まで傷つけてしまうと出血します。

止まり木で爪を削る

止まり木のサイズがあっていない、握力が弱い、柔らかい所にばかり止まっているなどの理由で摩耗が行われないと、爪が伸びすぎたり、先端が適切に丸くならなかったりします

特に止まり木については、文鳥が爪を削るために主要な役割を果たすものですから、足のサイズにあったものを選ぶように注意してください。

人間が、あまりに大きなものや小さなものはガッチリ握ることができないのと同じ様に、文鳥も太すぎたり細すぎたりする止まり木では力が入りません。

止まり木の適切な太さは、掴んだ時に止まり木の円周の3分の2を指と爪でカバーでき、3分の1が余る程度です。

これより太すぎるとしっかり握ることができず、細すぎると指と爪が止まり木を一周してぶつかってしまいます。

また、止まり木は2本設置することが多いですが、段差をつけて設置し、適度に足に刺激が入るようにしましょう。

爪切りの必要性

自然な摩耗で爪の長さがうまく保たれている場合、人間が文鳥の爪を切ってあげる必要はありません。

大型のインコ・オウム類などの場合は、定期的に爪を切らないと飼い主や家族がケガをしてしまうため、人間との共存という観点から爪切りが必要になります。

しかし、小型で握力も強くない文鳥の場合、とても肌の弱い家族が居るなどの特別な事情が無ければ、共存の観点からは爪切りは不要であるといえます。

飼い主による爪切りには一定のリスクが伴います。爪の切りすぎによる出血のリスクはもちろんですが、正しく保定できないと骨折や窒息のリスクがあります。また、保定して爪切りという行為自体が文鳥にとってストレスとなりますし、うまく爪切りできてもカドが尖っているため、カーテンやじゅうたん、セーターなどに引っ掛かりやすく危険です。

こうしたリスクがあるにも関わらず、何の目的もなく爪切りを行うのは合理的ではありません。

爪切りが必要な場合は、例えば既に爪が伸びすぎてしまっている場合が挙げられます。

爪が伸びすぎると止まり木につかまりづらくなり、爪を寝かせて握るなどの行動をとるようになります。こうなると自然には爪が摩耗していかないため、爪切りをするべきでしょう。

その他、ケラチンの形成異常(肝不全、栄養不良など)や代謝異常などによって異常な爪が生えてしまった場合も、爪を切る必要があります。

しかしこの場合は事前に獣医師を訪れ、異常な爪の状態も含めて診察を受けるべきでしょう。

具体的な爪切りの方法については、文鳥飼育学で解説します。

参考:爪切り

爪から出血したら

爪を短く切りすぎたり、じゅうたんなどに引っ掛かって無理やり引き抜く際に折れたりすることによって、爪の血管が損傷し、出血することがあります。

止血剤があれば、それを使用しましょう。

無い場合、片栗粉やコーンスターチを塗布することで止血できます。1分から2分程度で止血できるはずですので、待っても血が止まらない場合は獣医師の診察を受けましょう。

伝統的には、線香で焼いて止血するという方法もあります。しかし、煙の吸引や火傷の恐れがあるため、止血に使えるものが線香しかない場合以外は積極的に選択すべき方法ではないでしょう。

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