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文鳥と卵管脱・メス文鳥の排泄腔脱

頭隠して尻隠さないぽん先生
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トップ画像:卵管脱のショッキングな光景に怯えるぽん先生(@comatsu_cotoLi

卵管脱や排泄腔脱が起きると、内臓が外に飛び出ているというショッキングな光景から飼い主は焦ってしまうでしょう。

しかし、飼い主が焦ってウロウロしている間に、飛び出た患部の壊死が起こり、文鳥は大変危険な状態になります。

卵管脱・排泄腔脱が発生した時の対処を解説しますので、いざという時に落ち着いて素早く行動できるように、今のうちに学習しておきましょう。

文鳥のお尻には穴が一つだけ空いており、「排泄腔(クロアカ)」という袋状の器官がくっついています。

その袋状の排泄腔には、出口となるお尻の穴(排泄口)のほかに、糞道や輸尿管、卵管などの管が繋がっています。

この排泄腔がひっくり返って排泄口から出てしまうのが排泄腔脱です。

卵管がひっくり返り、排泄腔を通って排泄口から出てしまうのが卵管脱です。

両方が飛び出てしまう排泄腔・卵管脱もあります。

排泄腔脱はオスの文鳥でも起きることがありますが、今回はメスの文鳥の繁殖関連での卵管脱・排泄腔脱について説明します。

卵管脱・排泄腔脱の原因

産卵後に、卵管・排泄腔に炎症や腫脹がある場合、イキミが持続して反転・脱出が起こります。

また、産卵時に卵管口が開かないまま強くイキむことで、卵を内包したまま排泄腔が脱出してしまうことがあります。

生殖器に腫瘤があるために物理的に圧迫されている場合や、全身状態が悪い場合にも排泄腔脱を起こすことがあり、予後が悪くなる傾向があります。

卵管は蠕動運動によって卵を押し出そうとしますが、この蠕動運動によって卵管が脱出してしまうことがあります。

卵管脱・排泄腔脱は卵塞を起こした場合に起こりやすい症状です。卵塞の中でも特に異常卵よって卵塞を起こした場合には危険です。

この他、初産、過剰産卵の文鳥は卵管脱・排泄腔脱を起こす可能性が高くなります。

さらに、いちど卵管脱・排泄腔脱を起こした文鳥は繰り返す可能性が高くなります。

卵管脱・排泄腔脱の症状

お尻から赤い内臓が出ており、異常が明らかに見て取れます。

排泄腔は卵管口や尿管口がついていて、赤黒い粘膜をしています。卵管は孔が一つしかなく、鮮やかな赤色の粘膜をしています。

激しい痛みから食欲不振や膨羽、沈うつなどの症状を見せます。患部を自分でつついてしまったり、同居している鳥に咬まれたりして、出血や腫れを起こします。少ししか出ていなかったものを、より一層引きずり出してしまうこともあるでしょう。

脱出した臓器の根元が排泄口によって締め付けられたり、卵を内包したまま脱出したりしている場合には、血流が止まって壊死します。血流が止まっていなくても、粘膜の乾燥によって壊死していきます。

尿管口が壊死して尿閉を起こすと腎不全の原因となり、予後が悪くなります。

また、脱出した卵管や排泄腔の損傷が重度の場合、痛みによるショックや感染などにより死に至ることがあります。

卵管脱・排泄腔脱の対処と予防

対処

卵管脱・排泄腔脱を起こしたら、応急処置をしつつ一刻も早く病院を受診します。

水に0.9%の塩を溶かした生理食塩水を作り、綿棒で塗るか、濡らしたガーゼで包んで、患部の乾燥を防ぎます。

文鳥には厚紙やクリアファイルを切って作ったエリザベスカラーをつけ、患部を刺激できないようにします。同居の鳥がいる場合には隔離します。

この応急処置をしたうえで、可能な限り早く病院を受診してください。

時間帯や曜日によっては、すぐには病院を受診できないことがあります。その場合、飼い主の手で脱出した臓器を押し込むことも検討しなければいけません。

生理食塩水で濡らした綿棒を使って、排泄口の中へと押し込みます。卵を内包した状態で脱出している場合、卵を取り除いてからでないと戻すことができないため、家庭での処置は難しくなります。

既に患部の壊死が始まっている場合には、体内に戻してはいけません。手術で切除してもらう必要があります。

また、自分で体内に戻すことができたからといって、放っておいてはいけません。感染症や炎症を予防するために、可能な限り早く病院を受診しましょう。

予防

卵管脱・排泄腔脱の予防には、適切な栄養の食餌と飼育管理、そして無用の発情・産卵を避けることが重要です。

卵塞や過剰産卵の予防方法に準じるため、下記の講義を参考にしてください。

このほか、肥満の文鳥が産卵した場合、拡張した卵管が元通りに収縮するまでに時間がかかるようになるため、卵管脱の原因になるとする文献もあります。

食餌の栄養バランスに注意してください。また、手乗り文鳥は放鳥しても飼い主にベッタリであまり運動していない場合があります。したがって、十分な大きさのケージを使用することで放鳥時以外の運動量を増やすようにしましょう。

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