文鳥と腎疾患
腎疾患はタンパク質やカルシウムの過剰、ビタミンAの欠乏など、様々な栄養の不均衡で生じ、慢性の場合はハッキリした症状が現れにくいため発見が遅れ、突然死の原因になります。栄養失調のほか感染症や重金属中毒など、腎疾患の原因は多岐に渡ります。適切な飼育管理と栄養素の取り扱いをしっかり確認して、予防することが重要です。
腎疾患はタンパク質やカルシウムの過剰、ビタミンAの欠乏など、様々な栄養の不均衡で生じ、慢性の場合はハッキリした症状が現れにくいため発見が遅れ、突然死の原因になります。栄養失調のほか感染症や重金属中毒など、腎疾患の原因は多岐に渡ります。適切な飼育管理と栄養素の取り扱いをしっかり確認して、予防することが重要です。
肥満の文鳥は脂肪肝を起こして、肝臓の機能が弱くなります。肝臓が弱まるとアンモニアなどの毒素を充分に無毒化できなくなってしまい、毒素が脳に達して障害を起こすことがあり、肝性脳症と呼ばれます。肝性脳症を起こしていても元気に見えることがあり、ある日突然死んでしまうといったことも起こります。
常に気をつけなければいけない文鳥の事故に、ヤケドの危険があります。最もヤケドしやすい部位は脚で、重度のヤケドだと壊死して脱落してしまう場合もあります。飼い主や家族みんなで注意することによって危険を最小限にして、悲しい事故を起こさないようにしましょう。
卵塞や過剰産卵など、繁殖関連の疾病から卵管炎が続発することがあります。卵管炎から腹膜炎を起こすと急性に敗血症を起こす可能性があり危険です。産卵は文鳥にとって命がけの行為です。卵管炎に限ったことではありませんが、無用の発情はできるだけ避けて、繁殖関連の疾病を予防しましょう。
成長中の幼鳥や産卵期のメス、換羽期などには、タンパク質の必要量が増加するため、欠乏症を起こしやすくなります。また、穀類はアミノ酸の含有率が低いため、シード食の文鳥ではアミノ酸の欠乏にも注意する必要があります。時期に応じて、カナリーシードやペレット、動物性タンパク質など、いろいろなエサの量を調整しましょう。
皮下気腫は気のうに穴が空くなどして空気が体の中へ漏れて溜まってしまい、体表が膨らんでしまう症状です。ひどくなると体が風船のように球形に膨らんでしまい、痛々しい外観になってしまいます。皮下気腫自体の症状は体の膨張だけですが、必ず何らかの疾病を併発しているはずですから、膨らみが小さな内に病院を受診しましょう。
文鳥が飛ぶために必要な、呼吸による大容量の換気を可能にしているのが「気のう」という袋状の呼吸器です。気のうに炎症が起きると呼吸困難を生じ、さらに気のうに隣接する臓器へと炎症が広がっていってしまいます。気のう炎は様々な原因で生じ、骨折や関節炎のような意外なきっかけで発症することもあります。
疥癬症はセキセイインコで有名ですが、文鳥でも起こる病気です。トリヒゼンダニというダニが文鳥の皮膚に寄生し、穴を掘って産卵・脱皮・増殖することで皮膚病変を生じます。早期に駆虫剤の処方を受けることができれば良いのですが、時間が経ってからだと症状も重篤化し、駆虫にも時間が掛かるようになります。
卵管脱や排泄腔脱が起きると、内臓が外に飛び出ているというショッキングな光景から飼い主は焦ってしまうでしょう。しかし、飼い主が焦ってウロウロしている間に、飛び出た患部の壊死が起こり、文鳥は大変危険な状態になります。卵管脱・排泄腔脱が発生した時の対処を解説しますので、今のうちに学習しておきましょう。
脚気の名で知られるビタミンB1欠乏症、あるいはチアミン欠乏症は、文鳥でも起こります。ビタミンB1は穀類に含まれているため、成鳥では普通起こりませんが、挿し餌で育てられているヒナは要注意です。不適切な挿し餌によりビタミンB1が欠乏すると神経炎を生じます。脚に麻痺が起き、痛みから食欲不振などの症状が見られます。