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文鳥と水浴び

風呂上がりぽん先生
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トップ画像:風呂上がりぽん先生(@comatsu_cotoLi)

文鳥はとても水浴びを好む鳥です。

文鳥がどのように水浴びをして、それにどんな意義があるのか学びましょう。

なお、飼育管理としての水浴びにおける注意点は下記の講義で解説しています。

水浴びの様子

まずは文鳥がどのように水浴びを行うのか、その様子を確認しましょう。

文鳥はその小さな体に似合わず、全身を使って豪快に水浴びをします。

豪快に水浴びする文鳥たちの映像

ためらうことなく派手に水を飛び散らしながら浴びるのが文鳥スタイルであり、とても気持ちよさそうにしています。

水浴び中の文鳥をスローで撮影した動画を見てみましょう。

水をすくい上げる文鳥さんの映像

全身をぶるぶると震わせながら、翼を上手に使って水をすくい上げることによって全身を濡らしていることが分かります。人間で言えば、湯船から手ですくった水を体に打ち付ける動作を素早く連続して行っているようなものです。この過程で、バシャバシャと水が飛散してしまうのです。

また、よく見ると翼の表面がそんなに濡れているように見えない段階で、体に生えている羽毛は既にしっかりと濡れています。これは、翼の羽毛が「正羽(せいう)」という水を弾く構造になっているのに対して、体に生えている羽毛の「綿羽(めんう)」にはそのような構造が備わっておらず、水を含みやすいことに起因しています。

初めて文鳥を飼う方は、「水で遊んでいるだけに見えるけど、本当に水浴びできているんだろうか」と感じることもあろうかと思いますが、実際には人間に見えている以上にしっかりと水浴びできているのです。

水浴びの意義

鳥が水浴びをするのは、羽根に付いた寄生虫や積もった脂粉を落とすためであると言われています。脂粉が多く出る鳥では、水浴びができず脂粉を落とせないことをきっかけとして毛引きを始めてしまう場合もあります。

文鳥は脂粉が多い鳥ではありません。しかし、体を衛生的に保ってコンディションを整えることは、水浴びの重要な役割のひとつであると考えられます。

さらに、水浴びは運動としての性格も帯びています。パシャパシャと水浴びをする文鳥の様子は微笑ましく、文鳥もリラックスしている様に見えますが、実際には全身の筋肉を震わせて行う激しい運動です。水浴びしたあとも激しく翼を震わせて水を切り、全身をくまなく羽繕いしますから、水浴び後の動作も含めて相当の運動量になっています。

鳥かご飼育環境下の鳥は野生の鳥に比べてどうしても運動が不足するため、筋肉量が落ちたり、肥満になったりする危険が高まっています。肥満は様々な病気の原因になるため、常に注意する必要があります。

この点、水浴びを日課とする文鳥は、水浴びをあまり行わない砂漠種の鳥よりも1つ多く運動習慣を持っていることになります。運動量を確保するという観点からも、毎日の水浴びを欠かすことはできないのです。

また、水浴びには心理的なストレスを解消する効果があると考えられています。この効果が特に重要になるのは換羽の時期です。

文鳥は羽が生え変わる換羽の時期になると、食欲が落ちて憂うつそうになり、顔を背中に埋めて眠ることが多くなります。この時期はホルモンの影響でイライラしており、パートナーの飼い主に対して攻撃的になったり、誘ってもケージから出てこなくなったりします。水浴びによるリフレッシュは、換羽期のストレス解消に有効だと考えられます。

なお、換羽期には水浴びさせるべきではないという説もあります。理由について、特にこれといった記述は見つけることができませんでしたが、「羽が抜け落ちて保温機能が低下しているため、体温を奪う水浴びは避けるべき」「ただでさえ体に負荷がかかっている換羽期に、水浴びによって無理に運動させたり、保温のために体に負荷をかけたりすべきではない」といったところのようです。

仮に上記の事由が「換羽期に水浴びさせるべきではない」という説の根拠であるとすれば、これは根拠としては弱いと言わざるを得ません。

そもそも、文鳥は強制されて水浴びをしている訳ではありません。寒い時期には水浴びの回数を減らしたり、時間を短くしたりして、文鳥自身で調節しています。したがって、換羽期の文鳥も、換羽が重い時には水浴びを減らし、調子の良い時には気分転換のために思い切って水浴びしたりと、自分で調節していると考えるのが自然です。また、「体温を奪うからよくない」という点については、部屋やケージ内が十分に暖かい温度になっていれば問題ないでしょうし、「寒くてつらい」と文鳥自身が感じれば、自ずと水浴びの回数が減るはずです。換羽期でも、原則として水浴びのタイミングや頻度は文鳥自身に任せて問題ないでしょう。

また、水浴び後の濡れそぼった文鳥の可愛らしい様子を愛好する飼い主も多数存在し、文鳥と人間のコミュニケーションのきっかけとしても、水浴びは意義をもっています。

水浴び後は文鳥の体臭が非常に濃厚になります。こうばしさを感じさせる独特の香りは飼い主の間でありがたいものとして尊ばれており、水浴びは飼い主にとっても楽しみのひとつになっています。

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