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文鳥と骨折

上を見るぽん先生
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トップ画像:飛ぶ前に安全確認するぽん先生(@comatsu_cotoLi

文鳥の骨はとても折れやすく、ちょっとした事故でも簡単に骨折してしまう場合があります。

骨折を防ぐために、飼い主や家族が十分注意することはもちろん、栄養管理もしっかり行いましょう。

また、もし骨折してしまった場合でも、焦って行動して症状を悪化させてはいけません。冷静に、慎重に行動して、後遺症が残らないうちに治療してあげてください。

放鳥時の事故などによって強い衝撃を受けることにより、骨折が生じます。

文鳥を含め、鳥の骨はカルシウムの比率が高く、中が空洞になっています。このため、飛ぶために最適な硬くて軽い骨格に進化しているわけですが、一方で非常に折れやすくなっています。

放鳥時に人が踏んでしまう、飼い主のセーターやケージのつぼ巣に足の爪が引っ掛かって暴れる、急な音や動きにビックリして何かに激突する、飛び始めたばかりのヒナが着地に失敗するなど、様々な事故が骨折の原因になります。

また、不適切な栄養バランスの食餌しか与えられていなかったり、過産卵を起こしたメス文鳥のように何らかの病気を起こしていたりして、骨が弱っていると骨折を誘発します。

骨折の症状

鳥の骨折部位は、ほとんどが脛骨です。経験的には骨折の90%以上が脛骨であると言われています

少しややこしいのですが、私達が一般的に「文鳥の太もも」だと思っている部分が本当は脛骨のあるスネです。ちなみに「逆向きのヒザ関節」だと思っている部分は、人間でいう足首の関節です。本当のヒザ関節や太ももは身体と合体していて、外からは見分けることが難しくなっています。

脛骨を筆頭に、脚を骨折した文鳥は、脚を止まり木から浮かせていたり、ぶらぶらと引きずったりしています。折れた方の側の翼で身体を支えるような動作をすることもあるでしょう。

両足を骨折すると止まり木に止まれないため、下に降りて床をはいずり回っています。

骨折が軽度の場合、軽度の跛行しか見られないことがあり、発見が遅れる原因になります。

翼を骨折した場合、当然ながら飛べなくなります。翼が不自然な方向に向いていたり、普段より下に下がって見えるでしょう。

開放骨折(折れた骨が体外に飛び出す骨折)の場合は出血も見られます。

骨折の際に血管がひどく広範に損傷してしまうと、関係部位が壊死してしまう危険があります。

また、神経を傷つけてしまった場合、麻痺が残ることがあります。

時間が経てば経つほど、動けば動くほど骨折部位は腫れてきて、内出血が悪化して暗い色になります。大きなコブができて神経の麻痺が残る原因になったりもします。骨折部位に細菌が感染して骨髄炎が続発してしまうこともあるでしょう。

骨折の適切な処置が遅れると、骨が曲がって固まってしまうために、ずっと足を引きずるようになってしまったり、最悪の場合は壊死のために足が取れてしまったり、出血によって死亡してしまうこともあります。

骨折した時の対処

愛鳥の骨折を発見した直後はかなり焦ってしまうでしょう。

しかし、骨折した部分を確認しようと無理やり捕まえたり、変に力をかけたりすることは、症状を悪化させるため危険です。骨折が疑われる場合、まずは冷静になって、慎重に扱うようにしましょう。

骨折した文鳥は、早く獣医師のもとへ連れて行くことが第一です。5日以上経過すると骨の癒合が始まって筋肉が収縮し、手術ができなくなる場合があります。

時間帯や曜日によっては、すぐに獣医師の診察を受けることができない場合もあるでしょう。その場合は、文鳥を移動用キャリーなどの小さなカゴに移して生活させ、安静に過ごすように促します。

脚の骨折の場合、小さなカゴに移す以外に家庭でやるべきことはありません。変に処置をしようとすると病状を悪化させます。

翼の骨折の場合には、ガーゼを使って両翼をゆるく巻いてテープで留め、羽ばたきによる症状悪化を抑えるという処置を記載している文献もあります。ただし、処置の際に文鳥は暴れますから、まずは何もせずに病院へ連れて行くことを検討すべきと言えるでしょう。

骨折の予防

まずは飼い主や家族が注意して事故の危険を減らすことが重要です。

放鳥する際は家族全員に声を掛けたり、「放鳥中」の掲示をする等の具体的なルールを決めましょう。文鳥がケージから出ていると分かれば、足の運びやドアの開閉は自然と慎重になるものです。

文鳥は好奇心旺盛な小鳥ですから、ありとあらゆる隙間に潜り込もうとします。いかにも爪が引っ掛かりそうな出しっぱなしの洗濯物、床に積み上がって今にも崩れ落ちそうな本などは特に危険です。片付けておきましょう。

手乗り文鳥は飼い主が大好きで、放鳥されてもずっと寄り添ったり、リラックスして寝始めたりします。この時、飼い主までうっかり寝てしまうと寝返りで踏み潰してしまう危険がありますから、放鳥時には人間は寝てはいけません。

放鳥中はもちろん、ケージの中に居るときでも、文鳥を驚かせると暴れて骨折します。ケージの設置場所はドア付近や部屋の中央を避けて、文鳥が落ち着いて過ごせるようにしましょう。

事故の危険を減らすほか、適切な栄養バランスの食餌で丈夫な骨を形成することも大切です。

特にカルシウムとビタミンDは骨の形成に重要な役割を果たしているため、欠乏しないように注意しましょう。

ヒナについては、挿し餌の栄養バランスに注意することはもちろんですが、飛び始めてからしばらくは特に注意して見守ってあげる必要があります。人間に育てられたヒナは、あまり飛ぶのが上手ではないため、飛行や着地に失敗して骨折してしまいやすいとしている文献があります。

最後に、長すぎたり形成異常を生じたりした爪は、様々なものに引っ掛かりやすく、骨折の原因になります。爪が伸びすぎていると思ったら、適度な長さに切ってあげましょう。

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