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文鳥とくる病・骨軟化症

優しい顔のぽん先生
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トップ画像:骨格が頑丈そうなぽん先生(@comatsu_cotoLi

不適切な栄養管理に起因して骨の形成に異常が生じるのが、くる病・骨軟化症です。

特に挿し餌で育てられたヒナに多発します。歪んでしまった骨格は戻らないため、一生付き合っていかなくてはなりません。

そうした悲しい事態を避けるためにも、ヒナをお迎えする前に原因と予防策を確認し、育成方針をよく考えておきましょう。

カルシウムやリンの欠乏や吸収不良によって、骨の正常な形成に障害が生じる病気です。

骨格の形成異常や、歪んだ骨格に起因する様々な症状を見せます。

これが成長期であるヒナに起きると「くる病」と呼ばれ、成鳥に起きると「骨軟化症」と呼ばれます。

くる病・骨軟化症の原因

主にカルシウムやリン、ビタミンDの欠乏やアンバランスによって生じます。

鳥類のヒナは哺乳類の5倍の早さで成長するといわれており、文鳥のヒナも例外ではありません。日々の骨格の成長を支えるために多くのカルシウムが必要であり、くる病を生じやすくなっています。

親鳥へのカルシウム・リン源の供給不足や、アワダマなどの栄養が不十分なエサで挿し餌が行われた場合に、ヒナはくる病を起こします。

また、カルシウムの吸収を司っているビタミンDは、成鳥であれば日光浴によって体内で合成することができますが、一日中暗所で暮らしているヒナは、食餌によって補う必要があります。親鳥の日光浴不足や、挿し餌へのビタミンD添加不足によってカルシウムの吸収不良が生じ、くる病に至ります。

このほか、過産卵の親鳥から生まれたヒナもくる病を発症しやすくなります。

成鳥における骨軟化症も、ヒナのくる病と同様にカルシウム・リン・ビタミンDの欠乏およびアンバランスが主因になります。

日頃のエサの栄養バランスが悪いことが原因になるほか、換羽や産卵の際にはカルシウムの必要量が増加するため、欠乏が生じやすくなります。

特に過産卵を起こしてしまったメスの文鳥では、特別の注意を必要とします。

くる病・骨軟化症の症状

骨格を形成する大事な時期であるヒナにくる病が生じると、成鳥遅延や矮躯化(小さな身体になってしまうこと)が起きます

脛足根骨の湾曲によるO脚や、大腿骨の変形による開脚などにより歩行異常を示し、跛行などが見られるでしょう。

また、翼を支える重要な骨である烏口骨が変形してしまうと、翼の挙上または下垂が生じます。肋骨の変形によって胸部が狭くなってしまい、呼吸促迫がみられることもあります。竜骨が波打って成鳥してしまう場合もあるでしょう。

成鳥の骨軟化症の場合も、骨格の変形によって歩行異常が生じます。

骨格の変形、あるいは骨軟化症を起こしているカルシウムの欠乏状態により、メスの文鳥では卵詰まりが生じやすくなります。

変形してしまった骨の歪みは戻らないため、早期に原因を取り除いて進行を止めるしかありません。

このほか、ちょっとした衝撃でも骨折しやすくなってしまいます。

くる病・骨軟化症の予防

ヒナのくる病を予防するためには、親鳥にミネラル・ビタミンが適切に含まれるエサを与えることが重要です。ビタミンDに関しては、日光浴によっても補うことができます。それぞれの欠乏症の講義で対策を検討していますので、参考にしてください。

また、挿し餌にミネラル・ビタミンを添加することと、充分な量を与えることも重要です。

ショップ等から連れてきたヒナは、前の環境で与えられていたのと同じ挿し餌じゃないと食べなかったり、欲しがる量が少なくなったりする場合があります。ヒナをもらう際には、どのように作った挿し餌をどのような時間にどれくらい与えていたのか、きちんと聞いてメモを取っておきましょう。

アワダマにお湯を掛けただけの挿し餌では、確実に栄養失調を起こします。

ただし、欠乏症も過剰症も起こさない許容範囲が、カルシウムもビタミンDも狭くなっています(カルシウムの推奨量は0.9%ですが、1.2%以上で有害になります)。

さらに、カルシウムとリンのバランスも重要で、カルシウム:リン=2:1の比率が推奨されていますが、2.5:1になると逆にくる病を招く恐れがあります。

このように挿し餌の栄養バランスの調整は難しいため、慣れていない飼い主はパウダーフードを使用すると、くる病を起こす可能性を下げることができるでしょう。

成鳥の骨軟化症に関しては、特に過産卵を起こしているメスの文鳥にカルシウム欠乏が生じやすく、注意が必要です。

シード食の文鳥の場合、ビタミン剤を添加するか、副食を充分に与えて、きちんと食べていることを確認しましょう。

ペレットに切り替えたい場合、文鳥が健康な時に取り組む必要があります。既に産卵や換羽に入っている文鳥では、元気になってからペレットを与え始めましょう。

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