文鳥と事故-ケガ系
事故によって愛鳥が傷つき、あるいは命を落としてしまうことは、悔やんでもくやみきれない辛い経験になってしまいます。具体的な事故の危険を知り、イメージを持っておくことで、「はっ」と気がつくことのできる飼い主になることができます。本講義ではケガ系の事故を取り上げます。
事故によって愛鳥が傷つき、あるいは命を落としてしまうことは、悔やんでもくやみきれない辛い経験になってしまいます。具体的な事故の危険を知り、イメージを持っておくことで、「はっ」と気がつくことのできる飼い主になることができます。本講義ではケガ系の事故を取り上げます。
おおむね4週齢から11週齢の文鳥のヒナ(幼鳥)は学習期であると言われます。この時期に経験したことは決して忘れないため、いかに良い習慣を身に着け、悪いクセを付けさせないかが重要です。今回は、学習期のヒナが経験すべきことについて学びます。
産卵は様々なリスクがつきまとう命がけの行為です。産褥テタニー・産褥麻痺もそのひとつで、産卵によってカルシウムが失われることをきっかけに、痙攣や麻痺を起こします。重篤な場合は急死することもあるため、産卵期の栄養管理には繊細な注意を必要とします。
文鳥は太りにくい体質をしていますが、不適切な食餌や病気を原因として肥満になる場合があります。人間と同様、文鳥にとっても肥満は様々な病気を引き起こすため、しっかり予防する必要があります。肥満の原因と肥満が起こす病気、そして肥満の予防について、詳しく学んでいきましょう。
鉛が鳥の体に蓄積されると、赤血球の破壊や神経症状、そして消化器系の障害を起こし、死亡することもあります。放鳥時に目を離していると、気が付かない間に鉛を摂取してしまうかもしれません。鉛中毒性は発症すると進行が急速であるとする文献もあり、早期に異変を見つけて病院を受診することが重要です。
常に気をつけなければいけない文鳥の事故に、ヤケドの危険があります。最もヤケドしやすい部位は脚で、重度のヤケドだと壊死して脱落してしまう場合もあります。飼い主や家族みんなで注意することによって危険を最小限にして、悲しい事故を起こさないようにしましょう。
疥癬症はセキセイインコで有名ですが、文鳥でも起こる病気です。トリヒゼンダニというダニが文鳥の皮膚に寄生し、穴を掘って産卵・脱皮・増殖することで皮膚病変を生じます。早期に駆虫剤の処方を受けることができれば良いのですが、時間が経ってからだと症状も重篤化し、駆虫にも時間が掛かるようになります。
脚気の名で知られるビタミンB1欠乏症、あるいはチアミン欠乏症は、文鳥でも起こります。ビタミンB1は穀類に含まれているため、成鳥では普通起こりませんが、挿し餌で育てられているヒナは要注意です。不適切な挿し餌によりビタミンB1が欠乏すると神経炎を生じます。脚に麻痺が起き、痛みから食欲不振などの症状が見られます。
不適切な栄養管理に起因して骨の形成に異常が生じるのが、くる病・骨軟化症です。特に挿し餌で育てられたヒナに多発します。歪んでしまった骨格は戻らないため、一生付き合っていかなくてはなりません。そうした悲しい事態を避けるためにも、ヒナをお迎えする前に原因と予防策を確認し、育成方針をよく考えておきましょう。
文鳥の足はピンク色をしていて可愛らしく、「あんよ」などと呼ばれて飼い主たちに親しまれています。しかし、文鳥の足は可愛いだけではありません。実は非常に優れた体温調節機能の一翼を担っているのです。今回は文鳥の足の知られざる秘密を、みなさんと一緒に学んでいきたいと思います。