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文鳥と新年度・新生活の注意点

飼い主を見上げるジル先生
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トップ画像:自身も新生活を迎えた新任教授のジル先生(@takebuntomo)

年度が変わる3月から4月にかけて、引っ越しや新生活などで忙しい人は多いものです。

そうした中でもしっかり文鳥の健康を維持し、新しい環境での事故を防ぐために、様々な点に注意する必要があります。

引っ越しの準備から新生活に慣れるまでの注意点について詳しく確認していきましょう。

引っ越しでの注意

新生活にあわせて引っ越しをする場合、今まで暮らした家を掃除するでしょう。その際、薬品の使用には十分注意する必要があります。次亜塩素酸ナトリウムを含む、いわゆる塩素系の消毒剤を使用すると塩素ガスが発生し、呼吸器系の障害や突然死の原因になります。

また、新しい家から通うことのできる動物病院を確認しておきましょう。かかりつけの病院で引っ越す旨を伝えれば、引越し先の近くで信頼できる病院を紹介してくれる場合もあるでしょう。引越し後は早めに新しい動物病院へ検診に行っておくと、引っ越しのストレスで文鳥が体調を崩してもアタフタせずに済みます。

引っ越しでは文鳥を連れて長距離を移動することになるため、キャリー内部の温度管理に注意が必要です。必ず温度計を使い、具体的な数字で温度を把握できるようにしましょう。また、時々文鳥さんの様子を確認してあげてください。

3月はまだ気温が低い日が多く、移動の際に保温器具が必要になります。しかし、使い捨てカイロはキャリー内部の酸素を消費してしまい、文鳥が酸欠になるため、使用してはいけません。電気式のカイロを使うと良いでしょう。

ただし、電気式カイロは思っている以上の高温になることがあり、ヤケドの原因になることがあります。また、低温モードで電気式カイロを使用した場合でも、低温ヤケドの危険があります。カイロが文鳥に直接触れないように、手提げのポケットに入れたり、タオルでくるむなどの工夫が必要です。

新居での注意

新居での注意点を確認していきましょう。

新築の家に引っ越す場合、建設に使用された塗料や接着剤などによる空気汚染が残っている可能性があります。人間には全く問題のない濃度の空気汚染でも、体が小さく呼吸器が敏感な文鳥にとっては致命的になることもあります。この場合は換気と時間の経過で汚染が無くなるのを待つしか無いので、文鳥は何日か病院やペットホテルなどで預かってもらい、「新築のにおい」が十分薄くなってから新居に迎えると安心でしょう。

新築の家でなくとも、引っ越しにあわせて新しい家具を購入することは多いでしょう。家具の接着剤などに含まれているホルムアルデヒドは少量でも文鳥の健康を害します。買った家具を風通しの良いところで数日置くだけでも特有の臭気が抜けていきますから、そのあと文鳥の居る部屋で使うようにしましょう。

また、フッ素樹脂コーティングされたフライパンなど、調理器具を新しいものにした場合も、ポリテトラフルオロエチレンガスによる中毒に注意する必要があります。

新居でのケージ設置場所を決めるに際して、改めてどういった環境が文鳥にとって望ましいのかを確認すると良いでしょう。引っ越しによって環境が変わっただけでも文鳥には大きなストレスがかかっていますから、そのうえさらに急激な温度変化や直射日光などのストレスを与えないように気をつけましょう。

新居に文鳥が慣れるまでは、ケージの扉を開けても外に出てこないことがあります。無理に連れ出したりせず、文鳥自身のペースで慣れるのを静かに見守るようにしましょう。新しいオモチャを与えたり、エサを変更したりすることも避け、ケージの中だけは引っ越し前と同じ状態を保つようにすると、比較的安心でき、スムーズに新居に慣れることができます。

また、文鳥がケージから出てくるようになったあとも、引っ越し後しばらくは放鳥に特に注意すべきです。新しい環境のため、どこが危険で、どこに文鳥が行きたがるのか予想ができません。また、家が変われば人間の動きも変わります。窓は閉まっているか、荷物の片付けをしていないか、料理していたり熱いお茶が出ていたりしないかなど、家族でしっかり確認しあいましょう。また、引っ越し後に限らず「ながら放鳥」は感心できません。放鳥中は文鳥から目を離さないようにしてください。

新生活での注意

引っ越しの有無に関わらず、年度が変わることで職場や学校に変化があり、生活リズムが変わる人は多いものです。

飼い主の生活リズムが変わった場合でも、文鳥の生活リズムを急激に変えることは避けましょう。特に引っ越しがあった場合には、追加のストレスを与えることは厳に慎まなければいけません。歓迎会やお花見で飼い主の帰りが遅くなったからといって、文鳥を夜中に起こして放鳥するようなことがあってはいけません。帰宅時の音で起きてしまった場合でも、すみやかに寝かせてあげましょう。

また、飼い主の留守中の温度管理についても、改めて確認しましょう。季節の変わり目であるため、ただでさえ寒暖差が激しくなりがちです。去年の春は体調を崩さなかった文鳥でも、引っ越しのストレスや加齢によって寒暖差に弱くなっている可能性があります。カンジダ症や大腸菌症などの感染性は文鳥の体力が弱った時に発症し、死亡の原因にもなります。

どのくらいの温度を維持すれば良いのかについては文献によって多少の差はありますが、20度から25度程度を維持するのが良いとされている場合が多いです。

新生活に際しては、文鳥のお世話について家族で再確認しておくことも重要です。誰がケージを掃除し、誰がエサや水の管理をして、誰が放鳥の決定をするのか等、改めて確認しましょう。これらが曖昧になればなるほど、事故は起きやすくなっていきます。

最後に、飼い主自身も新生活に慣れるために頑張っているため、文鳥にかまう時間があまり取れなくなる場合もあるでしょう。これまでのように触れ合いの時間が取れなくなったとしても、そのぶんマメな声掛けをしてあげてください。手乗りの文鳥は特に大好きな飼い主のことを恋人だと思っています。以前のように一緒に居ることができなくなっても、気持ちは変わっていないということをしっかり伝えてあげてくださいね。

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